STAFF 社員紹介

2008年入社 / 薬学研究科
研究開発部 プロセス開発課

1. 仕事内容について

研究開発部では、将来医薬品の有効成分となる有機化合物(原薬)を安定して製造できる製造法の確立を主な仕事としています。臨床試験などに使用する原薬の受注製造を行い製薬メーカーさんの医薬品開発に協力しています。その製造中にトラブルが発生し、原薬が期日までに納められないことになれば、開発そのものが遅れる可能性があります。また、一定の品質を保持できる安定した製造法でなければ、たとえ有用な成分であったとしても医薬品の承認審査の基準を満たすことが難しくなります。そのため、臨床試験用の原薬を製造している段階から、トラブルとなりそうな問題点を事前に解決しておき、完成度の高い製造法を作り上げておくことが重要となります。
受託製造を通してプロセスの完成度を高め、製薬メーカーさんの医薬品の開発に協力することで、有用な成分を医薬品として早く患者さんにお届けできるようにすることが我々の使命であり、その期待に応えられるよう、日夜努力し続けています。

2. 実際に起こったトラブルの事例

開発中に実際に起こったトラブルとして、原薬中間体の製造中に、生成物がナトリウム塩として析出し、反応液全体が固化したことがありました。撹拌が不能になる製造法では当然原薬の安定供給は難しく、改良を施す必要があります。この問題の解決は、自分が担当することになりました。当時は入社して間もなくほとんど実務経験もありませんでしたので、周囲の先輩方から過去の事例について教わりつつ、大学などで身につけた知識をフル活用し、様々なアプローチで問題解決に当たったのを今でも覚えています。
試行錯誤の結果、仕込み方法を工夫することで固化が起こらない改良法を見出すことができました。実際に改良法で製造を行ったところラボ実験の結果を再現することができ、さらには60%程度しかなかった収率も80~90%に向上しました。商用生産ではこの改良法が採用されており、これまで大きなトラブルは起こっていません。

3. 学生の方へのメッセージ

十全化学では、やる気さえあれば誰にでも重要な仕事を経験できるチャンスがあります。難問にぶつかり、打開策がなかなか見つからず苦心する日々が続くこともありますが、多くの失敗を乗り越え、チャンスをものにした時の達成感は言い表すことができません。大学で学んだ知識を医薬品の開発に役立てたい、自分の実力を試してみたいと考えている方、ぜひ一緒に仕事をしてみませんか。

4. ある一日のスケジュール例

8:00-8:30 出社、清掃

業務開始前に清掃を行います。

8:30-9:00 会議の準備

今日は、十全化学に製造プロセスの開発を委託している製薬企業さんとの定期の報告会が予定されています。検討成果の報告と今後の方針を決める重要な会議です。会議に向けて報告資料を再確認します。

9:00-10:30 委託元との技術会議

今回は、TV会議形式で報告を行いました。こちらの検討結果を報告し、提案した改良プロセスが採用されました。また、残った課題についても、解決に向けての検討を任せてもらえることになりました。

10:30-11:30 チームミーティング

顧客との会議内容を持ち帰り、今後の検討の進め方についてチーム内で協議し、新たに実験計画を作成します。

11:30-12:30 昼食

社内食堂で仕出しの弁当をいただきます。弁当は、仕事に合わせて11:30~13:30までの自由な時間に食べることができます。

12:30-17:30 実験

午前に立てた実験計画に従い、早速、実験を開始しました。今日は、新しい条件下での反応の進行具合の確認まで実験を進める予定です。
また、製造プロセスを変更したことにより、製造設備を一部変える必要があったため、反応確認のための分析中の時間を利用して、工場を訪問し、製造部と設備について打ち合わせを行いました。

17:30 退社

会社帰りに、大学の図書館で調べものをしたり、
町内の活動に参加したりすることもあります。