皆さん初めまして。今年の春に入社した研究開発部CMC開発グループの森本です。
9月も末になり、富山はかなり秋らしくなり過ごしやすくなりました。社宅も会社も富山駅から自転車で10分圏内かつ平地であるため非常に暮らしやすい生活を送っています。

8月までは、不純物の低減・制御を目的とした製法改良に携わりました。医薬品の製造では、単に不純物が低減すれば良いわけではなく、過去製造品と同等以上の品質・一貫性が求められるため、不純物プロファイル(新規不純物、不純物の割合の変化など)の管理が必要です。現業務では、製造中間体品質向上が大きな課題でした。これまでのデータを見直す中で、抽出溶媒混合比の最適化により不純物を低減できる方法を見出し、グループ会議で提案したところ採用してもらえました。新入社員であっても、自ら発信しプロジェクトに貢献できることを実感しました。
9月からは、ルートスカウティング業務に携わっています。日々の検討業務としては、4つ口フラスコを用いた反応検討や、シリカゲルでの精製など、大学の研究活動と大差はないです。しかし「将来のスケールアップを見込んだ」検討であるため、試薬のバルク入手性調査、原料単価表(標的化合物を1kg造るのに必要な出発物質、試薬の価格を一覧にした表)作成によるコストの計算、スケールアップ時の安全性面評価など、観点は大学の頃とは大きく異なります。
初期反応検討では、予期した結果にならないこともあり、頻繫に委託元と検討方針を相談しています。今後は検討方針を自ら提案し、委託元と協働して医薬品開発を促進できる研究者を目指して精進していきます。

さて、話は変わりますが、SDGs活動の一環である地元の海岸の清掃活動に参加しました。医薬品製造を通してSDGsに直接貢献していますが、業務以外でも社会に貢献することは重要だと考え、今後も積極的にSDGs活動に参加していきます。

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