QUALITY
CONTROL 品質管理部門

品質管理職の紹介

品質管理部って
どんなところ?

ここを訪れてくださった方々は、多かれ少なかれ、皆さんそのような疑問をお持ちのことと思います。
「あなたはどんなところだと思いますか?」―――そんな質問をされたとしたら、皆さんは何とお答えになるでしょうか。おそらく「分析をするところ」というイメージが強いのではないかと思います。もちろん品質管理部の主な仕事は分析を行うこと。けれど分析すること自体が目的ではなく、分析はあくまで品質を管理するための重要な手段のひとつなのです。
では、そもそも「品質を管理する」っていったいどういうことなのでしょう?
まずは私たち品質管理部の役割をご説明します。

おや、今ちょうど製品Pを作るために必要な原料Rが入荷したようです。せっかくですから、この原料Rが製品Pになるまでの流れを追いかけながら、品質管理部員が登場する場面をピックアップして見てみましょう。

品質管理部ってこんなところ

Scene1
「原料Rは製造に使っても大丈夫?」
さっそく品質管理部員の出番です。私たちは入荷した原料Rのサンプルを採取し、さまざまな分析方法で品質を調べます。もしここで製造に適さない品質と分かれば、使用不可と判断します。さて、原料Rは品質に問題ないということがわかったので、無事に製造で使用できることになりました。
Scene2
製造工程は問題なく進んでいるの?
工場では原料Rを使って製造が進められています。製品が出来上がるまで品質管理部員は待ちぼうけなのでしょうか。いいえ、もちろん製造の間も出番はたくさんあります。製造工程の途中で生成する中間体の品質を調べたり、反応液を分析するなどして、適切に製造が進んでいるかを何度もチェックするのです。問題ないことを確認したら「製造工程を先に進めても大丈夫ですよ」と工場にお知らせします。
Scene3
出来上がった製品は安全・安心なもの?
さまざまな製造工程を経て、製品Pが出来上がりました。私たちは、品質を確認するために定められたいくつもの分析方法で、製品Pが医薬品として適した品質かどうか調べます。すべての結果に問題ないことがわかって初めて製品Pは完成品ということができるのです。
何となく品質管理部の役割が見えてきたでしょうか。そう、私たちは「品質の番人」なのです。医薬品として適した製品を作るため、製造の始めから終わりまで常に品質をチェックしているのです。

決められた製法に従って製造していたとしても、使用する原料の品質や製造時のわずかな温度変化などによって、出来上がる製品の品質は変わってきます。見た目は同じでも通常より不純物が多く含まれているかもしれません。そのような品質の変化や異常を、分析を行うことで確認していくのです。

かくして、製品Pは無事に出荷されました。やれやれ、これで私たちの仕事はおしまい。
………なんて、けっしてそんなことはありません。

一定の温度と湿度を保った環境で製品のサンプルを何年も保管し、定期的に分析して品質の経年変化の有無を調べる「安定性試験」も私たちの大切な仕事。また、トレンド管理(品質のばらつきをチェックすること)をするために、日々得られるデータを蓄積し、解析を行うことは、常に安定した品質の製品を世の中に提供するためには欠かせない仕事です。

「品質を管理する」って、言葉にするとたった一言。
そもその一言には、数えきれないほど
たくさんの意味があるのです。

それでは私たちの職場をご案内しましょう。

私たちの職場ってこんなところ

美術館の脇の路地を進んだその先に、私たち品質管理部員が勤務する分析研究センターがあります。

館内には理化学試験室やGC/HPLC分析室を始め、ドライルームや微生物試験室、高活性化合物を扱う分析室など、実にさまざまな分析室があり、各部屋に多くの分析機器を設置しています(設置機器の種類についてはこちらをご覧ください)。

分析結果の解析や文書の作成などは事務室で行います。また、プロジェクターを備えた会議室が各階にあり、インハウスセミナーやWebミーティングも行うことができます。

天秤室
理化学試験室
大型機器室
GC分析室
HPLC分析室
高活性化合物分析室
事務室
会議室
休憩室

当社の中でも特に品質管理部は部員の数が多く、年齢・性別・学歴も実にさまざま。ひとりひとりが持ち合わせた特性を生かし、それぞれの場で活躍しています。

組織は仕事の内容によって以下の3つの課に分かれ、お互い連携を取りながら仕事を進めています。各課の仕事をご紹介しますので、品質管理部の仕事をもっと深く知っていただければと思います。

試験課

市場に売り出している医薬品原薬の製造(商用生産といいます)にかかわる分析を担当しています。安全・安心な医薬品を広く世の中にお届けするために、蓄積したデータを用いてトレンド管理をしながら、常に同じ品質を保っているかどうかを監視するのが役目です。異常な分析結果が得られたそのときは、製造部や品質保証部と連携して原因を究明し、問題を解決していきます。

また、安定性試験を行うことで、医薬品それぞれの適切な保管条件や使用期限を調べたり、製法の変更や、原料のメーカー変更などが品質に与える影響を調べるのも試験課の仕事です。

経験を積みながら磨き上げた技術と観察力で、わずかな異常も見逃しません。医薬品を受け取る患者の方々のことを常に思いながら、ひとりひとりが品質の番人という自負を持って日々仕事に取り組んでいます。

開発課

商用医薬品を取り扱う試験課に対し、こちらは開発段階の医薬品を取り扱います。

開発初期段階から市場に売り出す承認間近の段階まで、あらゆる開発ステージにおける分析を担当します。開発初期段階では研究開発部と協議しながら品質評価に必要な試験法開発やその妥当性評価を行います。そして治験薬として工場での製造が始まると、開発初期段階で確立した試験法を用いて実際に分析を行い、より良いプロセスを構築するため、工程上のたくさんのデータを取得していきます。

また、医薬品の開発が順調に進み、晴れて市場に売り出すこととなれば、商用生産へ向けて試験課への分析技術の引き継ぎも行います。

開発課の仕事は、新薬をより早く世に送り出すために重要な役割を担っています。どんな状況にも臨機応変に対応するマルチプレイヤー集団となるべく、法規制や最新技術にアンテナを張りながら「未来を先読み」することを心がけています。

管理課

主に分析機器や設備、文書の管理を行うのが仕事です。

例えば分析機器に関しては、性能を維持するための定期的なメンテナンスや校正、ときに経年劣化や法規制の更新に対応するため新しい機器の導入も必要になります。そして機器の使用には故障などのトラブルも付き物。管理課は定期メンテナンスの計画、機器業者の手配、新規導入機器の評価(分析に必要なスペックに対応できているか確認すること)や据付、トラブルデータの蓄積や解析などを行い、分析機器をいつでも安定した性能で使用できるよう努めています。

試験課と開発課が分析を適切かつスムーズに行うための環境をととのえる、言わば舞台の裏方のような存在といえるでしょう。

技術認定制度について

「品質管理部ってどんなところ?」―――
この疑問の答えがだんだんと見えてきたので
はないでしょうか。

でも、私はあまり分析のことはよくわかりません・・・・。
分析の経験や知識がなくても
品質管理部で仕事をすることはできるのでしょうか??

こんな不安を感じてしまった方も中にはいらっしゃるかもしれません。

でも大丈夫。十全化学には多くの技術を確実に身に付けていくための「技術認定制度」があるので心配はいりません。

まずは分析器具の取り扱いなどの基礎的な技術の習得から始め、それから分析法をひとつずつ学んでいきます。項目ごとに下図の流れで教育訓練を受け、技術認定を取得した者が実際の分析を担当するという仕組み。このように、しっかりと分析の技術を習得できる制度がととのっています。技術をひとつ、またひとつと身に付けていくうちに、気づけばそれらは素晴らしい財産となっていることでしょう。

入社後数年は知識や技術を身に付けながら主に分析を中心とした仕事にあたり、その後は本人の意向と適性を考慮した開発業務や管理業務などへのキャリアパスも開かれています。

品質管理部の仕事に興味を持ってくれた方々へ

でも自分にできるかな…

\と、不安を覚えた慎重派のあなた!/

その慎重さこそが正確かつ丁寧な仕事につながり、
わずかな変化や異常もキャッチすることができるはず。
品質管理部には欠かせない人材です!

やってやろうじゃないか!

\と、ハートに火がついた向上心あふれるあなた!/

何かを極めたい!自己成長したい!
その熱い気持ちを生かせる場面が
品質管理部にはたくさんあります。
共にエキスパートを目指しましょう!

いつも同じ毎日はイヤ!
新しいことが大好き!

\と、冒険心を忘れないあなた!/

日々、新しい技術に挑戦したり、
新しい機器を導入したり、あなたの心をワクワクさせる、
新鮮な毎日が待っています。

品質管理部で活躍したい方、お待ちしています!