RESEARCH and
DEVELOPMENT研究開発部門

研究開発部門の紹介

1. 組織
研究開発部は、プロセス開発グループとCMCソリューショングループからなります。

プロセス開発グループ

主に、実験室にて検討を行い、製造ノウハウを構築する業務を担当しています。
製薬会社又はCMCソリューショングループより引き継いだ製造方法の確認実験やスケールアップによる課題の抽出、改良に向けた検討実験を行います。また、製造で見つかった課題に対して、原因究明や改良法の検討を行い、製薬会社に改善策を提案しています。
課題の抽出やスケールアップの影響予測、問題の原因究明などは、学生時代や入社後に仕事を通して身に付けた有機化学や化学工業、分析化学などの専門知識が生かされています。

CMCソリューショングループ

医薬品開発における製造法/分析法の開発、さらには開発初期から承認申請までのCMC (Chemistry Manufacturing Control) 開発を担当しています。
有機合成化学や分析化学の知識を生かして、開発初期の製造ルート開発 (ルートスカウティング) や各種分析試験法開発を実施しています。さらに、製薬メーカーの経験者を中心として、開発初期から承認申請までの各種レギュレーション対応、新薬承認申請対応などのCMC開発も併せて実施しています。


2. 仕事の流れ

受託決定 検討実験スタート

十全化学は、国内の製薬会社とお付き合いしており、さまざまな開発段階の医薬品中間体または原薬の製造を受託します。

開発初期の製造法/分析法の開発は、CMCソリューショングループが担当します。
製造ルート開発のポイントとなるのが、スケールアップ可能な安全な反応であるか、医薬品としての品質コントロールが可能な製造法であるか、というところです。また、分析法開発のポイントは、反応で生成する不純物を適切に評価できるか、化合物の物性に応じた分析法を構築できるか、というところです。
一方、プロセス開発グループでは、製薬会社又はCMCソリューショングループから引き継いだ製造法に従い、数グラム~数十グラムスケールでの実験を行います。ここでポイントとなるのが、スケールアップした際にトラブルになりそうな箇所を予測し、発見できるかと言うところです。

例えば、実験室では開示された製造法の再現実験ができていたのに、工場で製造を行ったところ、

  • 反応が止まってしまった
  • 分液不良を起こした
  • 結晶が成長せず、固液分離できなかった

などのトラブルが起こる場合があります。
結果として品質や収率に大きく影響し、製薬会社の必要とする原薬等を提供できず、開発のスケジュールを遅延させてしまいます。
新薬を待っている患者さんの元への薬の供給が遅れてしまうわけです。

このような事態を回避するため、十全化学研究開発部では、蓄積されたノウハウによりトラブルを予測し、製薬会社に対応策の提案を行います。
課題に対し改良法を検討し、その結果をもとに製薬会社と相談しながら製造方法を確定します。

初期の製法検討はCMCソリューショングループ、中期のスケールアップ検討をプロセス開発グループが担当、製造での課題抽出は、研究開発部と製造部が協力して、シームレスにスピーディーに行います。
実験の専門スタッフと製造の専門スタッフがお互いに協力することで、十全化学では独自の高いプロセス開発力を生み出しています。


製造

製造部と連携し、ラボとプラントで状況の違いがないかを確認していきます。また、実験室スケールでは見つけることができなかった課題の抽出も行います。
製造終了後には製造の結果を報告するとともに抽出された課題と改良法を提案します。

開発段階の原薬の製造は、製造方法が未完成であり大小はありますが何らかの問題は発生します。
製造で起こった問題から次回製造までの検討課題を抽出します。
そして、検討実験 ⇒ 製造 ⇒ 課題抽出を繰り返すことで、プロセスを作り上げていきます。


3. 職場の様子

実験室

実験はドラフトで行います
UPLC、HPLC、GCで反応の様子を確認します
実験経過についてディスカッション
LC-MS測定による構造推定、生成メカニズムの考察により、不純物が生成しない条件を設定します

分析機器(PAT:Process Analytical Technology in situでリアルタイムに分析)紹介

Easy Max:自動合成装置
Particle Track:液中の粒子数・粒子サイズを測定し晶析条件の最適化へ
Particle View:液中の粒子形状を画像で確認し結晶多形制御へ
React IR:反応液のIRを測定し中間体や不純物の挙動確認

ミーティングスペース

大小会議室がありますが、必要な時にすぐに集合して議論ができるよう、実験室、居室のいたるところにミーティングスペースが設けてあります。

ペンシエーロ
1階 ロビー
居室1階
居室2階

報告会・勉強会

月例報告会

各チームが担当したテーマにおいて、成功したプロセス改良の例や製造におけるトラブル事例などを周知するため、月例報告会を開催しています。
部員全員がこれらの事例を共有することでノウハウを蓄積し、また、若手部員のプロセス開発能力、問題発見能力を培っていきます。

勉強会

未知化合物の同定能力や反応メカニズムの理解力を深めるため、勉強会を行っています。
顧問の先生(元富山大学教授)のご指導もいただきながら、個々の能力開発に取り組んでいます。